医師インタビュー
掲載日 : 2021年3月16日
DONNECT:本日はお忙しい中ありがとうございます。早速質問に入らさせていただきます。まず、なぜ初期研修修了後に医局に入らなかったのですか?
五十嵐Dr:大きく2つありますね。1つ目は、自分の性格が医局には向いてないんじゃないかと思ったんですよ。部活のような上下関係が延々と続くような気がして(笑)
DONNECT:確かに、医局も部活も上下関係は結構きっちりしているところが多いですよね。
五十嵐Dr:もう一つは自分のやりたいことを、早くやりたかったってところです。医学部の教授は教授退官後に、リタイヤするのではなく、大体プライマリケアをするか、医療機器開発をしているってことに気がついたんですよね。教授は退官後に本当にやりたいことをやるはず、だからそれを先にやっちゃおうって(笑) みんな教授にはなりたいと思って、教授の椅子のことは考えているけど、その先のことはあんまりみていないんですよね。
DONNECT:教授の椅子のその先ってなかなか新しい切り口ですね(笑)
五十嵐Dr:循環器について強い興味があって、いろんな医学書を読んだり勉強会に参加していたんですけど、初期研修の時に、4週間国立循環器病研究センターで勉強したんですよね。この時に、循環器内科の先生方の、プライベートが全くない感じが嫌だったんです。急性期はこの人たちに任せればいいんだって思いました。
DONNECT:研修修了後に開業を選択したのは何故ですか?
五十嵐Dr:すぐに開業したのではなくて、9月なんですけど、その間はフリーランスで色々なクリニックで働いていました。その時にクリニックの先生方を見て、これは俺にもできるなって思いました。研修医のほうが色々な知識を持っていたり、情報が新しかったりするので。
学生時代に医療コンサルティングの会社に勤務していた経験もいきました。どうせやるなら早い方がいいと思って。
DONNECT:クリニックを始めて大変だったことはありますか?
五十嵐Dr:特にないですね(笑) 医療コンサルティング会社勤務の時に、開業支援の経験もありましたし。
DONNECT:収入の面ではいかがですか?
五十嵐Dr:所得の上では1800万ぐらいですかね。3年目で年商は1億くらい。
DONNECT:クリニックのセールスポイントはどんなところですか?
五十嵐Dr:かかりつけ医より専門的に、大学病院より手前に、という戦略をとっています。胸痛に困っている患者さんは数多くいますが、その辺のクリニックでなんとなく投薬だけで経過をみている数がものすごく多いんです。かといっていきなり大学病院に送ってPCIをやるわけにもいかない。そういったような、適切な治療がなされていない胸痛をみることにしたんですよ。
あとは患者さん目線に立った時に、資格だとか論文の数はあんまりみてないんですよね。それよりも検索した時にうちのクリニックがヒットするようにしました。
DONNECT:確かに胸痛って、難しいですよね。ある程度の数をみなきゃいけないクリニックだと、尚更検査は疎かになりがちですし。
最後になりますか、今後の医療業界の展望をお聞かせ願えますか?
五十嵐Dr:患者さんのニーズがあって、既存の医療では提供できていない空き地をいかに見つけていくかですよね。今はデジタルヘルスに注目しています。現在デジタルハリウッド大学で教育もしているんですが、ITを導入してできることがあるはず。デジタルヘルスには専門家がいないのでそこをやりたい。医療そのものだったり、ITそのものには多くの専門家がいて、供給面で渋滞が起きてしまっている。だけど医療とITの掛け算になると一気に誰もいなくなる。ずらしの美学ですね(笑)
DONNECT:ずらしの美学いいですね(笑) 少し既存のものから外すだけで、実は誰もやってないんじゃないか、みたいなことありますよね。
五十嵐Dr:短い人生だからこそ、道なき道を行きたい、と常日頃考えています。
DONNECT:以上になります。本日は貴重なお話を、ありがとうございました。